課題テーマに挑戦「明石市」第7回 | 初心者向け無料作詞教室「原科香月の作詞の小部屋」友遊コミュニティ

小鳥

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課題テーマに挑戦「明石市」第7回

2018年06月05日

 課題テーマに挑戦「明石市」第7回

今回の作詞は遠い明石市から、ここつくばの大学に学びに来られた大学生をテーマに、その故郷の親に手紙を出した内容から作詞をしたいと申し上げました。初めは男子学生を主人公にしたいと考えましたが、女子学生にすることに決めました。男でも女でも、故郷を遠く離れて思う気持ちには変わりがないと思います。でも、女性の方が何か書き易いと感じましたのでそう決めました。

また、故郷の親に手紙を出すということですが、ストーリーの関係でお父さんは主人公が高校2年生のときに交通事故で亡くなったとの設定にし、主人公の名前を陽菜(はるな)さんと名付けました。(主人公の陽菜さんと友人の加奈さんの画像はあくまでイメージ用ですのでご了承ください。)

少し長文になりそうですので、今回の第7回と次回の第8回に分けてアップすることに致します。(上の画像は、明石市様のホームページから拝借させて頂きました。)

明石の母へ(前編)

お母さん、この前電話で話したばかりだけど、今日やっと期末試験も終わりましたので、しばらく振りに手紙を書きたくなりました。便利な世の中で、いつでも声が聴けるのに、どうしてでしょう?ふと、手紙を書きたくなる時があります。

つくばの大学に来てまだ4ヶ月を過ぎたばかりですが、やっとここの生活にも慣れつつあります。宿舎に住んでいますので、寂しくはありません。友達もたくさんできました。南は沖縄、北は北海道まで全国からこの大学に来ているようです。宿舎も同じように、南国から北国まで遥か遠い地を故郷に持つ人は少なくありません。

ここつくば市は研究学園都市として、世界中から多くの研究者が集まる国際都市なのです。もちろん大学にも、アジア系の学生ばかりでなく、欧米やアフリカ系の人もたくさんいて、キャンパス内では、ふと「ここは日本だったかな?」と戸惑うこともあるくらいです。(キャンパスの画像を同封します)

大学が休みの日は、宿舎の仲間と買い物に行ったり、一緒にご飯を作って食べたりしています。でも、お母さんに申し訳ないので、少しでも出費を減らそうと節約もしています。ですから、外食はほとんどしません。秋田県生まれの加奈ちゃんは料理が得意で、良く北国の料理を作ってくれます。もちろん、材料費は折半です。加奈ちゃんと一緒の写真を同封します。メールでも送れますが、財布の中にでも入れて、時々取り出して見て下さいね。もちろん向かって右側が私で、左側が加奈ちゃんです。

私が高校2年生の時、お父さんが交通事故で亡くなり、私は大学進学を諦めました。明石市で就職し、一生を明石市で過ごすことになるだろうと覚悟をしていました。ある日そんな私に、お母さんは声を掛けてくれましたね。

「陽菜(はるな)、お前は勉強が好きなんだから、大学に行ってもいいよ。お金は何とかなるから。お父さんの保険金や多少の蓄えもあるし。でも、決して無駄に使えるお金はないからね!まあ、正直、公立だと有難いのだけれど。」

私は、キョトンとして、お母さんの言う意味が分かりませんでした。少しして、やっと我に返り、お母さんに尋ねたよね。

「お母さん、えッ、大学に行ってもいいって?本当にいいの?お金、本当に大丈夫なの!」

お母さんは、微笑みながら頷いたね。私は、すごく嬉しくなって、つい本音が出てしまい、お母さんの笑顔を曇らせてしまいましたね。

「私、大学に行けるなら、東京のもっと北にある茨城県のつくば市にある大学に行きたいの!」

お母さんは、「そう。」とだけ呟いて、台所に向いましたね。私は、お母さんに悪いことをしてしまったと後悔したけれど、でも本心だったのです。お母さんには隠していたけれど、実は、秘かに行きたい大学を探していて、私の学びたいある分野では、どうしてもつくばの大学しかありませんでした。でも、先程書いたように、夢だと諦めていました。

その後、何度も「家から通える大学にして!」と、お母さんは言われました。が、どうしてもこのつくばの大学でしか学べないことがあるのでと、私の強引な主張を最後は潔く認めてくれ、本当に今でも感謝しています。

その時のお母さんは笑顔でしたが、会話の中で一瞬とても寂しそうな表情が垣間見え、「ゴメンナサイ」と部屋に戻ってから瞼を濡らしたのを覚えています。

私は幼い時から小児喘息で、幼稚園や小学生の時には、何度も入院しましたよね。夜中に、お父さんの車に乗って、病院の救急外来に何度も行ったことをよく覚えています。こういうこともあり、お母さんは、家から通える大学にしてと、言ってくれたのだと思っています。でも、私は18歳になりました。選挙権もあるのです。もう大人です。大丈夫です。大学の近くには、救急救命センターがあり、万が一何かあっても、車を持っている仲間に連れて行ってもらえますから。その点は、安心して下さい。

今まで、電話で話したことばかりを書いていて、これ以上書くことが無くなりました。お母さんに伝えたいことは、これくらいです。

 

この後編は第8回でアップさせて頂きます。

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