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創作の小部屋「独居老人のひとり言」第34回

2019年07月11日 new

 「独居老人のひとり言」第34回

上の画像は、以前写した雨に濡れた夜の紫陽花です。もう紫陽花の季節は過ぎました。最近のつくばは少し肌寒く、長袖を着ている人が多いように見受けられます。(紫陽花の画像をクリックして大画面でご覧くださいませ)

あと数回で終わるところまで来ました。さっそくご覧頂きます。

  「独居老人のひとり言」第34回

第33章 それからの1年(その1)

会の活動としての「なのはな会」「なのはな歩く会」はこの1年の間に大きく変わった。個人的な事を言えば、「有償ボランティア 引きこもり真心の会」の会長鈴木義典氏の力は想像以上で、大川さんの一人息子である陽一君も大きな変化を見せた。

何から話したら良いか悩んでしまう。順番に記していくことにする。

先ず、「なのはな会」だ。市の広報にこのニュースが載ると忽ち、申込者が殺到した。やはり独居高齢者が多かった。

この公民館の調理室の最大利用者数は約15名くらいだ。とても対処し切れない。市の担当者と協議し、私たちの公民館以外の公共施設を利用した「なのはな会」を市内2ヶ所で新たに開催することにした。その立ち上げの2ヶ月間は、大川さんと加藤さんが支援をするということになった。そのため開催日は、大川さんと加藤さんの都合がつく日程で調整が行われた。また、二人の諸々の負担を考えて、市が手当を支給してくれることにもなった。

「なのはな会」は、『高齢者のための季節の献立集』を教科書とする高齢者の調理実習の勉強会だ。この「なのはな会」が始まる時と終わった後には、ある約束事がある。始まる前には「NHKのラジオ体操」をすること。それから片付け等が終了した後、15~30分位近くを歩くことである。その時の都合で多少歩く距離が長くなっても、会員の了承があれば問題はない。

ラジオ体操も歩くことも、無理な強制はしない。腰痛などを抱えている人は座っての体操でも構わないし、歩くことが辛い人には足腰の丈夫な人が車いすを押すことになっている。

私たちの「なのはな会」が始まって2ヶ月が過ぎた頃だろうか。誰からとなく、月に一度くらい遠出の歩く会をしてみたいという話が出た。要約すると、車に分乗し1時間程度で行ける史跡や陶芸の里あるいは「道の駅」などで、予め探しておいた安全な道を1時間くらい歩いた後に、それらを見学するというものだ。これなら、歩いた後に楽しみがある。

その案はあっという間に決まり、第1回目の企画は「なのはな会」会計係の大野さんが引き受けてくれることになった。ある日のパソコン勉強会の終了時に、大野さんから企画がまとまったとのことで皆の前で発表があった。

「え~ 皆さん、第1回目の企画ですが、笠間稲荷神社に決定しました。笠間市には、誰もが気軽に歩ける、安全に配慮された魅力ある楽しいコースがたくさんあります。今回は『いばらきヘルスロード』にも指定されたコースの中から『笠間のお稲荷さんコース』に決めさせて頂きました。

だいたい1時間を少し超えるくらいの行程と思われます。歩いた後、笠間稲荷神社を参拝して、それから焼き物のお店を見て回る予定です。自画自賛ですが、とても楽しい企画だと私自身、いまからワクワクしております。

ところで一つ相談があります。この歩く会にも名称が必要だと思います。料理の『なのはな会』と連動させまして『なのはな歩く会』と私が勝手に考えてみましたが、いかがでしょうか?」

この会は、前向きな案には誰一人反対するものがない。すぐ決まる。だが、決めなければならないことがまだあった。私は発言した。

「『なのはな歩く会』にも、責任者即ち会長が必要だと思われます。私は、ぜひ大野さんにお願いしたいと考えます。皆さんいかがでしょうか?」

皆、一斉に拍手をした。「なのはな歩く会」は、翌月からさっそく開始された。このコースは、笠間駅を起点にしているが、私たちは笠間稲荷神社を起点にすることにした。戻ってからゆっくり参拝したいことと、駐車場も広く分乗する3台の車の駐車に不安がなかったからだ。

焼き物のお店では、皆お土産を買っていた。私も息子夫婦のために夫婦茶碗を買った。それから、これは内緒だけれど、大川さん用の茶碗とそれに湯呑茶碗も買った。大川さんは、車いすの女性と別な店を見て回っていた。

後で知ったことだが、大川さんも夫婦茶碗を買っていた。私たちは相性が良いと、そのことを知った時は嬉しさが込み上げた。また私が買った茶碗と湯呑に、まるで子どものように大川さんは燥いだ。

そんなこんなでとても楽しい「なのはな歩く会」だった。会員の中にはあるフォトクラブに所属する人がいて、市の広報担当者宛てにこの時の画像と簡単な説明書きを送った。すると、またもや市報に記載された。

市の担当者から、「なのはな歩く会」に入りたい等の問い合わせが殺到していると大野さんに連絡が入った。その大野さんから私に相談の電話が入った。私は、市の担当者に問い合せを頂いた方の連絡先を控えておいて貰うこと、そして次回のパソコン勉強会の時に皆で相談することを提案した。

次回は、大川さんのひとり息子陽一君が大きく変わったことを、皆さんにご報告したいと思う。

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