小鳥

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童話 大好きなじいじおかえり

2021年01月09日

  童話 「大好きなじいじ おかえり」

皆さま、大変遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。皆さんがこの一年間、健康で益々ご活躍されますことをご祈念いたしております。

一昨日、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための「緊急事態宣言」が出されました。全国的に拡大されている状態ですが、今回は東京、千葉、神奈川、埼玉の1都3県に出されました。大阪・兵庫・京都も、本日、緊急事態宣言の発出を政府に要請されるようです。

飲食業、旅行業、航空会社、宿泊業などの経営者の方や従業員の方々、また派遣労働者の方々、表には出なくとも被害を受けておられる方は、それ以外にも相当数の方がおられることと思います。早々に、日常に戻れますよう、ただただ無力の私には祈ることしかできません。

今年初めてのアップですが、童話を書いてみました。言葉の使い方など分からないことばかりですが、お目を通していただけましたら幸いです。

  大好きなじいじ ずっといっしょにいようね!

           (退院を祝って)

    わたしがおおきくなったら いいものあげる!

    だから それまで げんきでいてね。やくそくだよ!

        令和3年1月吉日 はらしな ゆうか

 

「ただいま」

ママがいつものように ほいくえんにむかえにきてくれて おうちにかえってくると

ばあばがひとりでいたんだ。

 

ばあばは おしごとでいつも かえりはくらくなってからなのに。

「おかえり ゆうちゃん!」

 

ばあばは りょうてでわたしをだきしめて かなしそうなかおで こういったんだよ。

「ゆうちゃん あのね。じいじは おなかがいたいいたいで びょういんに にゅういんしちゃったんだよ。」

 

「フーン じいじ おなかいたいいたいなの。

じゃあ ごはん たべられないの?」

 

「じいじは すぐ かえってくるから しんぱいないよ。ゆうちゃん だいじょうぶだよね」

「じゃあ、じいじに ごはんもっていって あげようよ」

 

わたしが あんまりしんぱいそうなので ばあば それからじいじのびょういんに くるまで つれていってくれたの。

 

じいじは うれしそうだったけど おひげがのびてた。

「じいじがいないと わたし つまんない。あしたは かえってくる?」

 

じいじは かなしそうなかおをして そして こまったようなかおをして こういったんだ」

「ゆうちゃん じいじは おなかをきって わるいものを とらなくちゃならないから あしたはかえれないよ。でも まっていてね」

 

わたし しんぱいになって じいじが かわいそうになって 

おおきなこえで なきだしたしちゃったんだ。

 

ママがつよく だきしめてくれたけど それでも なみだは とまらなかった。

 

つぎのひのあさ ばあばが ひとりでごはんたべてた。

なんだか せなかが まるくなったようなきがした。

 

「ばあば きょう おしごと おやすみ? じいじのところへいくの?」

「ばあば きょうは おしごとだよ。かえりにじいじのところに よってくるよ。

こんどのおやすみに じいじのところへ いこうね」

 

「うん でも わたし きょういきたいな!」

 

「さくらせんせい わたしのじいじが おなかいたいいたいで びょういんで おとまりなの。

おなか きるんだって」

わたし おすなばあそびのとき さくらせんせいに じいじのこと はなしたんだ。

 

「ゆうちゃんのおじいちゃん、にゅういんしちゃったの? ゆうちゃん!

ゆうちゃん じいじが だいすきだよね。しんぱいだね。はやくおうちに かえってくるといいね」

 

「うん わたし じいじがいないから おうちにかえっても さみしいの」

 

わたし また かなしくなって なみだが でてきちゃったんだ。

そしたら さくらせんせい きれいなハンカチで 

なみだを ふいてくれて こういったんだ。

 

「ゆうちゃん だいじょうぶだよ。ゆうちゃんのじいじは げんきになって 

ゆうちゃんのおうちに かならず かえってくるよ!」

さくらせんせいも まっかな めをしてた。

 

パパは おしごとがいそがしくて たまにしか かえってこないんだ。

だから わたし さみしいけど じいじがだいすきだから へいきだったのに」

 

「ゆうちゃん ここへ おいで」

ゆうごはんのあと ばあばは ソファでテレビをみながら 

わたしをひざのうえにのせてくれた。

いつもは じいじの ひざのうえなんだけど。

 

じいじの しゅじゅつのまえのひに ばあばとママと びょういんにいったんだ。

「じいじ はやくかえってきてね。わたし じいじがいないと さみしいの。

おなかきるって いたくないの?」

 

じいじは わらって いったよ。

「だいじょうぶだよ。はやくかえるから まっていてね。ママとばあばのいうこと よくきいてね」

 

じいじは ニコニコしながら わたしのあたまを なでてくれた。

わたし あんしんしたら またなみだが でちゃったんだ。

 

それから じいじが おうちにかえってきたのは まっさおなそらに

しろいくもが おすもうさんのような かたちをした あついひだった。

 

じいじは わたしをみると だっこして たかいたかいを してくれた。

いつもの じいじのいおいがしたよ。

わたし うれしくて おおきなこえで さけんだよ!

 

「じいじ! わたし おりこうでまっていたよ。じいじ はやくかえって

こないかなって ずっとずっと まってたよ!」

 

じいじは すこしやせたようなきがしたけど ニコニコしてこういったんだ。

「ゆうかちゃん ありがとう!これから ずっといっしょだよ!」

 

だいすきなじいじ わたしおおきくなったら じいじに うでどけいと 

くつと それから ええ~といっぱい かってあげる。

ばあばと りょこういけるように きっぷも かってあげるよ!

だから だから その日まで げんきでいてね!

 

     ぜったいだよ! やくそくだよ!

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