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思川慕情

2019年02月17日

 思川慕情

昨年(2018年)の10月の半ば過ぎに、私の住むつくば市の地区で一泊の温泉旅行がありました。その帰り、栃木県の小山市を流れる「思川」の橋を渡った時のことです。役員のある重鎮の方が申しました。

「原科君、思川とは随分情緒のある川の名前じゃないか。どうだい、思川の歌を作ってみないか?」

私は初めて聞く川の名前でしたが、確かに魅力のある川の名前で、即座に承諾いたしました。その日は10月の21日でした。翌日から、合計6回ほど思川を訪れました。デジカメで川や辺りの写真を撮り、また橋を渡る方や土手を歩く方にいろいろお話を伺いました。

とても悲しく、涙が止まらない辛いお話もお聞きしました。その日は帰りの車中も胸が苦しく、ずっと気が晴れませんでした。訪問したことを正直後悔したほどでした。しかし、何とか「思川」の作詞を幼い二人の魂のためにも完成させたいと強く念じました。

思い川の水流は清く、また素晴らしい歴史や伝統工芸もあり、私の作詞も順調に進みましたが、ふと「下野しぼりの流し雛」のことばの解釈で自信が無くなりました。困った私は、小山市の伝統工芸「下野しぼり」の後継者・諏訪先生にお電話で相談させて頂きました。不躾な私の質問に、とても丁寧に説明して下さいました。

そのお蔭もありまして、何とか作詞を完成することが出来ました。DVDの画像用として「道の駅 思川」で、諏訪先生が作られた「思川の流しびな」を買い求め、「乙女河岸跡」で朝日に輝く「下野人形」を撮りました。

最終校正を終え、筧哲郎先生に作曲・編曲(作曲者名 竹見さとし先生)をお願いし、歌唱は綿引明美さんにお願い致しました。私の拙い作詞が、筧先生のお力と綿引さんの歌唱で「思川慕情」が完成しました。綿引さんの澄んだ声と素晴らしい歌唱力に、私は感動してしまいました。

お二人には心から感謝申し上げますと共に、小山市の多くの方々にご視聴頂けましたら、これ以上の喜びはありません。

     思川慕情

  1番   運命に負けて 切れた赤い糸    

       もう一度 つないで欲しくて      

       訪れました 須賀神社      

       夕日に染まり 二人歩いた     

       ああ 揺れるススキの思川     

 

  2番   季節が過ぎた 秋の流し雛     

       下野の 可愛いひとがた        

       静かに沖へ 流します        

       両手を合わせ あなた待つ身の   

       ああ 未練切ない思川       

 

  3番   栄華の時代は 夢か乙女河岸    

       この恋も 暦に流され        

       どこまで行くの 高瀬舟  

       しらさぎ一羽 岸に佇み       

       ああ 瀬音悲しい思川

 

    運命 さだめ  下野 しもつけ   時代 とき

    乙女河岸 おとめかし  暦 こよみ   佇み たたずみ

尚、「思川慕情」の作詞のプロセスは、2018年10月22日の第1回目から、同年12月9日の第13回目までに記してあります。(第13回では歌詞3番4行目「白サギ一羽」でしたが、その後「しらさぎ一羽」と変更致しております)

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